【ヘンプのポテンシャル「地上エネルギー資源」】
近年、日本が直面する課題の一つに「資源枯渇」があります。これは、20世紀に入り盛んになった「大量生産大量消費」の経済システムが根本的な原因となっています。
このシステムにより、便利な世の中が実現しましたが、その代償として「使い捨て」の文化が広まりました。
つまり「資源枯渇」が起こり、鉱物や化石燃料は、このままの消費が続くと「100年以内に供給が困難」とされており、生産価格が上昇する一方となる可能性があるのです。
①. 大量生産大量消費の経済システムと使い捨て文化
20世紀に入り、技術の進歩とともに大量生産が可能となり、製品の価格が下がり、多くの人々が手軽に商品を手に入れられるようになりました。しかし、これに伴い、製品が短期間で使い捨てられるようになり、リソースの浪費が進みました。この「使い捨て」文化は、特にプラスチック製品や電子機器に顕著で、環境負荷が大きな問題となっています。
②. 資源枯渇の進行
使い捨て文化が広がる中で、資源の枯渇が進行しています。再生可能な資源に比べ、再生不可能な鉱物や化石燃料は一度消費されると回復が困難です。これにより、地球上の資源は限られた供給量に依存することとなり、その枯渇が現実の問題として浮上しています。
③. 鉱物や化石燃料の供給危機
特に鉱物や化石燃料の枯渇は深刻です。現在の消費パターンが続くと、これらの資源は100年以内に供給が困難になるとされています。国際エネルギー機関(IEA)の報告によれば、化石燃料の生産コストはすでに上昇しており、将来的にはさらに高騰する可能性があります。これにより、エネルギー価格の上昇や経済活動の停滞が懸念されます。
そのためヘンプは
"石油"に代わる「自然エネルギー資源」
"コンクリート"に代わる「ヘンプ建材資源」
として世界中から注目視されています。
ヘンプの特性を活かした資源枯渇問題の解決
ヘンプの特性を活かした資源枯渇問題の解決
資源枯渇という課題に対して、ヘンプの環境に優しい燃料源としての可能性は大きい。
以下では、ヘンプの特性を中心に解決手段を説明します。
(1).環境に優しい燃料源
ヘンプは、環境に優しい燃料源として注目されています。特にヘンプは2種類のバイオ燃料を供給できる点が特筆されます。
一つ目は、ヘンプバイオディーゼルです。これは、ヘンプの種子から抽出される油を圧搾して得られます。
二つ目は、ヘンプエタノール/メタノールで、これは発酵されたヘンプの茎から作られます。
これらのバイオ燃料は、化石燃料に代わる持続可能なエネルギー源として、CO2排出削減に貢献します。
(2).燃料供給の規模と効率
ヘンプは、その生産規模とコスト効率の点で他の燃料作物を凌駕しています。
研究によれば、ヘンプは1ヘクタールあたりから最大で約10トンのバイオマスを生産でき、そのバイオマスから効率的に燃料を生成することが可能です。ヘンプバイオディーゼルは、高いエネルギー密度を持ち、従来のディーゼルエンジンで使用可能です。また、ヘンプエタノールはエタノール燃料の中でも特に高効率であるとされています。
(3).持続可能なエネルギー供給
ヘンプを利用することで、持続可能なエネルギー供給を実現できます。ヘンプは年間に複数回の収穫が可能であり、成長が早いため、短期間で大量のバイオマスを生産できます。これにより、化石燃料の使用を減少させ、資源枯渇のリスクを軽減することができます。また、ヘンプの栽培は土壌改善効果があり、環境保全にも寄与します。
(4).経済的利点
ヘンプの燃料生産は経済的にも効率的です。ヘンプは少ない農薬と水で栽培できるため、他の燃料作物に比べてコストが低く抑えられます。さらに、ヘンプバイオディーゼルとヘンプエタノールの生産プロセスは比較的簡単であり、大規模なインフラ投資が不要です。これにより、地域経済の活性化と新しい雇用の創出が期待できます。
以上、ヘンプの特性を活かすことで、資源枯渇問題への効果的な対策が可能となります。環境に優しい燃料源としてのヘンプは持続可能なエネルギー供給CO2排出削減、土壌改善、を実現し、経済的にも効率的なソリューションを提供します。これにより、持続可能な未来の実現に向けて大きな一歩を踏み出すことができます。
「フォード」の車は "ヘンプエタノールで動き、ボディにはヘンププラスチックを使用"
ASA Magazineの記事「自動車と大麻の歴史」は、大麻由来の材料が自動車産業で果たしてきた役割について詳しく説明しています。
特に、フォードの創業者ヘンリー・フォードが開発した車の一つは、ヘンプエタノールで動き、ボディにはヘンププラスチックを使用していた点が注目されます。ヘンププラスチックは鉄の10倍の強度を持ち、軽量で安全性が高いため、フォードはこの材料を推奨しました。
また、1925年にはフォードが「未来の燃料は野菜から生まれる」と予言していたことも強調されています。このようなヘンプの利用は、石油利権の影響で普及しなかったものの、環境に優しい素材として再評価されています。(ASA Magazine | 麻のウェブメディア)。
ヘンプで作られたコンクリート
ヘンプクリートは、ヘンプ(麻)の繊維と石灰を混ぜて作られる建材で、近年世界中で注目を集めています。
この素材は、環境に優しい特徴が多く、持続可能な建設材料としての評価が高まっています。
まず、ヘンプクリートはカーボンネガティブであり、成長中にCO2を吸収するヘンプが主成分となっているため、温室効果ガスの削減に寄与します。また、ヘンプクリートは断熱性と透湿性に優れており、エネルギー効率の高い建物を実現できます。
■特徴と利点
-断熱性と透湿性:
ヘンプクリートは優れた断熱材であり、冬は暖かく夏は涼しい住環境を提供します。また、透湿性も高いため、建物内部の湿気を調整し、快適な室内環境を保つことができます。
-耐火性と防虫性:
石灰を含むため、ヘンプクリートは耐火性が高く、火災リスクを低減します。また、防虫性もあり、木材に比べてシロアリなどの害虫に強いです。
-軽量性と柔軟性:
ヘンプクリートは非常に軽量であり、施工が容易です。さらに、柔軟性があるため、地震などの揺れに対しても強く、日本のような地震多発地域でも適しています。
■日本での利用
日本でもヘンプクリートを使用した建物が増えつつあります。特に、持続可能な建築を目指すプロジェクトやエコビレッジでの採用が進んでいます。ヘンプクリートの使用は、エネルギー効率の向上や環境負荷の低減に貢献し、日本の厳しい気候条件にも適応する建材として注目されています。
■持続可能な未来への貢献
ヘンプクリートは、その環境に優しい特性から、持続可能な建設材料としての評価が高まっています。ヘンプの栽培は少ない水と農薬で済むため、環境負荷が低く、また、成長が速いため資源としての供給も安定しています。このように、ヘンプクリートは環境保護と建設業界の持続可能性を両立する素材として、今後も広く普及していくことが期待されます。
まとめ
ヘンプは、資源枯渇問題と持続可能な建築材料としての解決策を提供します。環境に優しい燃料源として、ヘンプバイオディーゼルとヘンプエタノールを供給でき、少ない資源で多くのエネルギーを生産可能です。
さらに、ヘンプクリートは断熱性、耐火性、軽量性に優れ、エネルギー効率の高い建物を実現します。日本でも利用が進み、持続可能な建設材料として評価されています。
ヘンプの多様な特性を活用することで、資源問題と環境保護の両立が期待されます。持続可能な未来を築くために、ヘンプの利用はますます重要となるでしょう。
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▶︎ヘンプ9つのポテンシャル:「CO2吸収量」「土壌改善」「紫外線カット効果」「農薬不要/節水」「1年を通して収穫可能」「作付面積に比べ収穫が多い」「経済効果」「地上エネルギー」「衣食住」
▶︎公式インスタグラム:「麻市 ASA-ICHI 公式Instagram」でも様々な情報を発信しております。
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